第15回ホビー産業大賞

ホビー産業大賞は、ホビー愛好家の方々のニーズに対する企業としての積極的な取り組みを通じて、業界の発展に寄与する活動を奨励するための賞です。ホビーライフ向上と業界の発展に様々なかたちで貢献された企業を顕彰しています。

――――――＜講評＞――――――――――――――――――――――――――

第15回目を迎えた今年のホビー産業大賞の経済産業大臣賞には、ベルンド・ケストラー ＆ 内藤商事株式会社の「Knit for Japan グラニースクエアプロジェクト」を選びました。東日本大震災の被災者に向けて、編物を通して支援するというプロジェクトで、手づくりのかぎ針編みのモチーフ提供を呼びかけ、世界一大きいブランケットを作成しました。まさに大賞にふさわしいテーマです。

東京都知事賞は、金亀糸業株式会社の、「書いた線がきれいに消せるトミーマーカー細書き」です。布地のうえに細い線を書いたり消したり、手芸愛好家にとってはきめ細かくゆき届いた製品です。

ホビー協会特別賞には、ニフティ株式会社とデイリーポータルZ編集部の、「技術力の低い人限定のロボコン（通称：ヘボコン）」を選びました。完成度の低いロボットで相撲大会を開催するなど、手づくりのヘボロボットで戦い楽しむ姿は人間味にあふれ、イベントショーとして可能性があり楽しみです。

経済産業省商務情報政策局長賞には2件を選考しました。一つはトーホー株式会社の「エアパール」です。パールが持つイメージをもっと身近に使いやすく、素材感と美しさを追及し開発されたこの製品は、女性にとってますます美しくなる可能性を感じさせるものです。

もう一つは、エーワン合同会社のiPhone対応アプリ「ラベル屋さん写真シールプリント」です。今の時代を反映して、スマホで撮った写真データをシールにプリント、様々な活用が可能な点が評価されました。

東京都産業労働局長賞も2件です。株式会社ニトムズの「貼ってはがせるdecolfaウォールインテリアシリ－ズ」が一つ目。マスキングテープやステッカーなどのインテリアアイテムを自分の手で貼ったりはがしたり、楽しく室内を飾る製品です。

日本クレイアニメーション協会の「クレイアニメーションを作ろう」が二つ目です。今日、ゲーム機に囲まれる環境で、子供達は自分で考え、創造力を育てる力が、今だからこそ必要と提案しています。同感です。

選考委員長　今井 澄子（今井澄子デザイン事務所株式会社 代表）